Section2:仕組み化の目的-成果に欠かせない3つの要素-

前回のセクションで、ビジネスを成長させるために最初にやるべきことはビジネスを仕組み化すること。
そして、仕組みを構成する5つのプロセスと最適化の順番について学んで頂きました。

このセクションでは、ビジネスを仕組み化する目的とも言える3つの要素について学びます。

このセクションを学ぶ理由

これからあなたのビジネスの仕組み化に取り組んでいく訳ですが、「具体的に何をどうすれば良いのか?」という答えが分からなければ、実践しようがありませんよね。

そこでこのセクションでは、その答えについて学びます。具体的には、売り続けるためには欠かせない3つの要素とその導入方法について学びます。

仕組み化の目的とは、この3つの要素を取り入れるためだといっても過言ではありません。このセクションを理解することで実践(ビジネスの仕組み化)が容易になるのはもちろん、顧客の反応が変わっていくさまを実感出来るようになるはずです。

売り続けるために欠かせない「3つの要素」とは?

売り続けるために欠かせない3つの要素とは、ベネフィットとオファー、そしてトライブです。
これら3つの要素について解説していきます。

要素①:ベネフィット(Benefit)

まず1つ目の要素は、「ベネフィット」です。

ベネフィットとは、時間の短縮や作業の軽減など、「商品・サービスを使用することで得られる利便性や満足感」を指します。機能や特徴などの「メリット」とは反対に、数値化/可視化しづらいものになります。

あなた自身がモノを買うと決めた時のことを思い出して下さい。
モノを買うと決めた理由を徹底的に掘り下げると、「食べてみたい」「カッコいい」「災難から逃れたい」「モテたい」といった「感情」に行き着くはずです。

これらの「利益を得たい/損害を回避したい」という感情(欲求)を満たす「利益」がベネフィットです。

商品の購入によって得られるベネフィットが具体的で明確なほど、反応は強くなります。言い換えれば、ベネフィットを把握すれば売れる商品作りも可能になり、売上につながるメッセージも発信可能となる訳です。

要素②:オファー(Offer)

2つ目の要素は、「オファー」です。

オファーとは、もともと申し入れや提示という意味合いの言葉です。
マーケティングでオファーという言葉を使う場合は、「売買契約において、売り手もしくは買い手が条件を提示して相手に返事を求めること」を指します。

例えばあなたが、すき焼きを食べたいと思って街を歩いていたとしましょう。
その時、すき焼き店の店員から「本日、高級黒毛和牛のすき焼きが半額です」と声を掛けられたら、ついつい話を聞いてしまいますよね。即決してしまうこともあるでしょう。

この例を見ても分かる通り、ターゲットの欲求にマッチするオファーを出せば、自ずと成約が増える訳です。
言い換えれば、ターゲットの欲求を把握していれば強いオファーが出せるということになります。

オファーが強ければ強いほど、成約は増えます。例えば、半額や無料にする。魅力的な特典が付く、等々。
よって新規取引など、顧客との信頼関係が構築出来ていない段階では強いオファーを出して決断を促すという戦術が有効になる訳です。

ただ、やり過ぎは赤字を招きますし、招かれざる顧客を集めてしまうというリスクにもつながります。
そこでターゲットをいくつかの客層に分類し、(例:新規、一般、優良顧客等)客層ごとに最適なオファーを作り、使い分けるのがベストです。

要素③:トライブ(Tribe)

3つ目の要素は、「トライブ」です。

トライブとは、もともと「部族」を指す言葉です。
転じて、仲間やコミュニティを指す言葉として最近よく使われるようになりました。

そもそも人間は、自分が取った行動は正しいと認めて欲しいという欲求(承認欲求)を持つ生き物です。
そして、そのために同じ趣味や価値観の人間と繋がろうとするのです。

友人や家族の前ではあまり言えない話…例えば性癖でさえ、人はつながりを持ちたがります。
同じ性癖の人が集まる場所やネット掲示板が存在するのが、その証拠です。

こうした同じ趣味や価値観を持つ人たちが集う「場」を作ることは決して簡単ではありません。
しかし一度「場」が出来てしまえば、「場」の存在が人を集めるようになります。
フィットネスジムやスクールなどの「会員制ビジネス」は、トライブを上手く利用してビジネスを拡大しているのです。

3つの要素を自分のビジネスに取り入れる4つのステップ

3つの要素を自分のビジネスに取り入れるには、下記4つのステップをクリアする必要があります。

※この表は、横にスクロール出来ます。

no. 取り入れる要素 実施する項目 どうやって
STEP1 ベネフィット/トライブ ターゲットの欲求とベネフィットを特定する ヒアリング
STEP2 オファー 商品が欲求やベネフィットと紐づくかを確認。必要に応じて改良する ヒアリング結果との照合
STEP3 オファー オファーする商品や内容が適切かを確認する テストオファーの実施
STEP4 トライブ 顧客が求めるサポートを特定し、テストを行う ヒアリングとテストの実施

 

この4つのステップをクリアすれば、売れる商品も、強いオファーも作ることが出来ます。
強いオファーでターゲットを引き付け、商品を体感してもらえば信頼関係も構築することが出来ます。

そして顧客の熱が冷める前に定期的なサポートを行い、顧客との信頼関係をより強固なものに出来ます。
強い信頼関係を築いた顧客からより価値の高いフィードバックをもらい、顧客の質・数ともに増やしていくことが可能になるのです。

一見難しそうに見えるかもしれませんが、心配は不要です。
サポートが付くので比較的簡単にクリア出来ます。頑張ってものにしていきましょう。

課題

◎上で説明した内容に沿って、3つの要素を書き出してみましょう。
正解は今後見つけていくので、今は思いつく範囲で構いません。作成が終わったら提出をお願いします。